和歌山県・有田中央高校の狙い
小中学校で農作物の栽培
生産物をつくる能力と技術を身につけ、地域農業の担い手を育成している和歌山県立有田中央高校去年から、生徒自らが地域の小中学校で農作物の栽培を教える取り組みを展開。
栽培を通じて農業と食のあり方について考え、生命の大切さや食の大切さについて子供たちに学んでもらい、将来の地域農業の活性化を目指す。
同県有田川町立田殿小学校(同町井口)の畑で行われたトウモロコシの収穫作業。
成長した葉に隠れるようにして収穫を待つトウモロコシを、有田中央高校の生徒が葉をかき分けて探しだし、児童たちは笑みを浮かべてもぎ取っていたそうです。
同小学校で栽培に挑戦したのは、総合学習で「食」について学ぶ5年生47人。
同高校総合学科グリーンテクノ系列専攻の生徒10人が指導を担当した。生徒が約20センチの大きさまで育てた苗を4月下旬に、同小学校の約12平方メートルの小さな畑に植えた。その後、生徒が数回にわたり、肥料のやり方などを指導した。
収穫を終えた3年生の西真澄君は
「みんな上手に収穫できていた。教えたかいがあった」と笑顔を見せた。
生徒たちはこのほか、同町内の3小学校でも同様にトウモロコシを栽培。
2学期にはダイコンとハクサイの栽培を指導する予定。さらに同町内の5中学校には6月から7月にかけて、生徒50人が育てたベゴニアなどを植えたプランターを配布。
生徒が中学校に持っていき、手入れの方法を教えた。
同高校は福祉や芸術など専門的な6コースで編成されており、大学のような単位制を実施している。そのうちの1つのグリーンテクノ系列では果樹、草花、野菜の栽培のほか、食品化学などを通じて農業を多角的に学ぶ。授業を通じて培った知識を生かそうと、
「全国に誇れる和歌山らしい学び」を助成するために県が設けた「きのくに『学びの創成』支援事業」の指定を受け、昨年度から小中学校で指導をスタート。農業について知ってもらう事で、後継者不足の解消、地域の
「農業力」を高めるのがねらいの様です。
同町は日本でも有数のミカンの産地として知られるみたいです。
子供たちにとって農業は身近だが、ミカン以外の農作物については接する機会は少ないらしいです。田殿小学校の見矢義夫校長は「農村部の子供でも、野菜はスーパーに並んでいるものしか知らない。形がふぞろいだったり、虫食いがあるのを目で確かめることができ、食について考えるいい勉強になった」と語り、この取り組みを歓迎しているそうです。
支援事業の指定は今年度限りみたいですが、同高校では引き続き、小中学校での指導を継続していく。同高校の宮田茂明教諭は「子供たちを指導することで生徒の技術向上につながる。地域と農業のかかわりを考えるうえでも、貴重な経験になるのではないか」と期待しているみたいです。



